もう恐14出てきます。
5月4日、都産祭のもう恐14まどかオンリーイベントにサークルとして出展してきます。
わたしはゲームCDを出しますが、
合同誌にも参加しましたので、そちらもご覧いただければ幸いです。
カラフルミナス
叛逆まどほむ合同SSです。
今までで最も書きにくい感じがしました。
原文を一部。
カマキリ
キミの叶えた望みはそんなものじゃなかったはずだ。
インキュベーター?
姿は見えないが、暗闇の中でヤツの声が響いた。
『第一に、契約というのはひとつの願い叶えることと引き換えにその魂を代償とすることで成立するものだ』
いまさらなにを言っているの?
『よく思い出してほしい。キミはどんな祈りで魔法少女になったのかを』
わたしは…
鹿目さんとの出会いをやり直したい。
そして、彼女を守れる自分になりたい。
『そう。キミは確かに鹿目まどかを守ることを望んでいる』
じゃあ!
『だけど一度でも彼女を守れたことがあっただろうか?』
ない。わたしの望みはまだ叶っていない。
だからわたしは何度でも同じ時間をやり直してきた!
『その考えは間違っているね』
間違ってる?
『でなければ君はそもそも魔法少女になんてなっていないはずだ。契約が成立して魔法少女になっている時点で、キミの祈りは確かに果たされている』
じゃあ、どうしてわたしはまどかを守ることができないのよっ!?
『キミは不思議に思ったことはないのかい?
巴マミや美樹さやか、佐倉杏子、そして鹿目まどか。
彼女たちはありとあらゆる時間軸であの一ヶ月を生き残ることは出来なかった。
ワルプルギスの夜に負けることもあれば、それ以前に魔女にやられたり、魔女になったり、その末路は様々だったけれどね』
……何が言いたいの?
『魔法少女というのは確かに不安定な存在だ。
戦いで命を落とすこともあれば、魔力が尽き果てたり、絶望を抱えて魔女になることもある。
だけど、彼女たちが必ず命を落としているにも関わらず、どうしてキミだけが生き続けているのか?』
それはわたしが最大限危険に注意を払ってきたからで…
『それだと他の魔法少女たちが命を落としていることの説明がつかなくなる。
キミが生き残れるようであるなら、四人のうちの誰か一人でも生き残れるはずだ。
いや、他の四人はともかく、君のやり直しの原因になっているのは”鹿目まどか”
だから彼女に焦点を当てるのが正しいかな。
大事なのは彼女が生きている時間軸にいくら繰り返してもたどり着けなかったこと。
あの時点でまだ人間だった彼女は、佐倉杏子や巴マミと違って、生き残る可能性ははるかに高かったにも関わらずだ』
それは、あなたがまどかをそそのかすからっ!
『否定はしないよ。ボクたちインキュベーターが彼女を追い詰めることになったのは事実だからね。
契約をしなければ、彼女が命を落とすこともなかったし、魔女になることもなかった。
たしかにそういう時間軸もあった。
けど果たしてそれだけかな?
鹿目まどかが”全ての魔女を消し去りたい”と望んだ時間軸では、キミの戦意を喪失するまで彼女は契約もしなかった。
あの時もしワルプルギスの夜にキミが勝っていたとしたら契約をしなかったかもしれない。
でも、キミは勝つことは出来なかった。
例え一人だろうと、他の魔法少女が生き残っていようと勝てなかったんじゃないかな。
なんでそんなことが言えるのよ。
『キミは鹿目まどかとの時間をやり直さなくてはいけないからだ。それが君の叶えた本当の祈りの正体だから』
まさか…。
『キミが死んでしまえばその願いは果たされなくなる。
そして鹿目まどかが死ななければ、キミには時間をやり直す理由もなくなる。
永遠にこの繰り返しから抜けることはない。
時間軸が変わったとしても、契約した祈りだけは生き続ける。
鹿目まどかとの時間をやり直したいという祈りだけが』
嘘よ!そんなはずない!
『現にキミは絶対に会えるはずのなかった鹿目まどかと出会っているじゃないか。
すでに時間を戻す力は失われてしまったというのに、彼女との出会いをやり直すことが出来た。
これはすごいことだよ。暁美ほむら。
宇宙の歴史を書き換えた円環の理となった鹿目まどかや悪魔となったキミの存在。
その全ては自分自身の祈りから創りだした因果によるものだ。 そういう意味では、円環の理をはるかに凌ぐ存在だと言ってもいいだろう。
彼女との関係は時間と共に変化していく。
魔法少女になろうが、魔女になろうが、悪魔になろうが君にやり直しをさせようと世界が動く以上、君はその意志に逆らうことはできない。
そしていずれ鹿目まどかはキミの側から離れていく。
彼女は死ななければならない。
君が彼女との出会いを望み続けている限りね』
そんな……そんなことって…。
『だけど、ひとつだけ安心するといい
どんな世界でも、君は必ず鹿目まどかに出会う事ができる。
君は彼女と離れ離れになることはないだろう。
どれだけキミが絶望しようと、打ちひしがれようと、新たな時間はやって来る。
この先、鹿目まどかと永久に別れることはない』
そのたびにまどかに死ねっていうの?
『君の一番の過ちは、自分の弱さに気づいてながらも、ずっと目を背けていることだよ。
自分の祈りの本質さえ見誤っているのが何よりの証拠だ。
鹿目まどかを守りたいという君の想いは本物だろう。
彼女と敵対してまでも、生きていて欲しいというのは、ボクにはとても理解し難いことだ。
キミが言う愛とやらは尊大な気もするし恐ろしくもある。
だけど彼女を守りたいというキミの想いはどこから引き起こされているのか、きちんと考えたことがあるのかい?』
まどかはわたしの友達よ。たった一人の。
だからこそ生きていて欲しい。
彼女を守りたい。それの何がいけないっていうの?
『キミは元々誰かを護れる、守りたいと思うほど強い人間だったのかい?
そうじゃない。そうじゃなかったはずだ。
思い出すといい、まだ誰かを守りたいなんて他人を想う余裕がなかった頃を。
キミは弱くて、情けなくて、自分の存在が何より許せなかった。
だからこそ自分を認めてくれる彼女が大切だったんじゃないのかい?
大嫌いな自分自身を初めて肯定してくれたのが鹿目まどかだ。
鹿目まどかに出会い、変わっていく自分にも気づいていたはず。
だけどそれだけがキミの支えだったんだ。
彼女を失うということは、唯一この世に生きていていいと認めてくれる存在を失うことだ。
強くなっているようで、さらに自分を追い詰める原因になったのが鹿目まどかの存在だった。
もはや彼女なしでは自分を保つことさえ出来ないほど不安定だった。
そしてキミは、魂を犠牲にして何を望んだ?』
わたしは…まどかとの時間をやり直すことを望んだ。
『そう。彼女との出会いをやり直すことを選んだ。
初めから出会いをやり直すことを選んだんだ。
キミは彼女を生き返らせることも出来たはずだ。
なのにキミはその選択をしなかった。
初めて自分を認めてくれた彼女との出会い。時間。
それをなかったことにしてまでも、キミはやり直すことに拘った。
つまりこういうことだよ、暁美ほむら。
私の作品はこんな感じになります。